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Feel6 LifeStyleインタビューを読む
辻野 晃一郎氏
辻野晃一郎氏
ソニー株式会社
ホームネットワークカンパニー
ホームストレージカンパニー
プレジデント
<コクーン>でTV LifeStyleを変えるために尽力中
TV LifeStyle <コクーン>生みの親 辻野晃一郎氏 IPv6によって、CE機器がインターネットの価値を高めていく世界に挑戦します
<コクーン>は、ネットワークサービス「カモン!マイキャスター」と協調することで、50年来変化のなかったTV LifeStyleを変えました。今後は、<コクーン>そして「カモン!マイキャスター」がVAIOやSO505iとつながることでコミュニティを広げ、ユビキタスかつセキュアなアクセスにより、知性ある「パーソナル・ホーム・ストレージ」として、家庭内の情報を担ってインターネットに価値を与える存在にしたいですね。
辻野晃一郎氏の利用環境
辻野さんのTV LifeStyleについて教えていただけますか?
A<コクーン>やDVD、ビデオ事業の責任者である関係もあり、家庭のリビングは<コクーン>やDVD±R/Wなどで埋まっています(笑)
忙しいこともあり、テレビを見る時間を取ることが極めて難しかったのですが、<コクーン>によって一変しました。経済関係のニュースや、趣味のゴルフなどをどんどん<コクーン>が録ってくれているので、時間の合間を見つけてはチェックできるようになりました。そういう意味では<コクーン>は、個人の時間節約とよりよい時間消費を一手に担ってくれる商品であると感じています。
実は、家族生活にも「目に見える」変化があったのですよ。子供が食事のときにテレビを自分から消すようになったんです。以前は、どうしても食事中にテレビをつけてしまうことがあったのですが、今では番組は「いつでも好きな時間に見る」という習慣が染み付いたようで、自然と家族との団欒を優先してくれるようになりました。
そういう意味では、時間節約、よりよい時間消費、そして時間の重み付けを事前に行ってくれるようですね。
辻野氏
辻野さんが<コクーン>を開発されようと思ったきっかけは何ですか?
Aまずは「未来のテレビを作る」ということですね。<コクーン>は、録画機という解釈をされる場合がありますが、そうではなく、「未来のテレビ」そのものなのです。放送局から送られてきたソースを、嗜好情報に基づいてキャッシュし、分類し、そして自分専用のタイムテーブルを作って、好きなときに好きなものだけを見ることが出来る。登場以来50年間、ほとんど変化のなかった「テレビ体験」そのものに挑戦したのが<コクーン>なのです。
辻野氏
その恩恵として、辻野さんご自身でも「家族の団欒」が増えたわけですね?
Aそうですね(笑)
また、<コクーン>は当初ターゲットとしていた若者だけでなく、テレビ視聴時間が長い、中高齢の方々からも高い支持を得ているようです。現在のテレビをもっと面白くするエンハンサーとしての役割も果たしているようです。
現在は、地上派アナログだけですが、将来は様々なソースを扱えるようにしていきたいと思っています。
辻野氏
そのTV LifeStyleと、IPv6がタッグを組んだのが、今回の「IPv6ユビキタスCE機器制御実験 on Feel6 Farm」実験となります。今回はご協力をいただきまして本当にありがとうございました。どのような点からこの実験へのご協力をいただけたのでしょうか?
Aソニーにとって、ネットワーク時代にハードウエアの価値をいかに高められるか というのが非常に重要なポイントになっています。また、我々はブロードバンド時代だからこそハードウエアの価値は高まってくると信じています。ネットワークの価値はハードウエアによって決まると言っていいでしょう。
私は、ホームストレージカンパニーというところを受け持っておりまして、VHSから、DVD±RW、<コクーン>など、家庭内の「ストレージ」(記録メディア)の多くを担当しています。
このような立場からすると、以前会長の出井が言ったように「ネットワークに価値が吸い取られる」という状態との戦いが必要となってきます。
初期のネットワーク家電というのは、ブラウザーを積んだだけのもので、ネットワークにつないだ時点で、大手サイトに価値を吸い取られてしまい、ただの「viewer」になってしまっていました。
インターネット上のサーバにではなく、価値はパーソナルなホームストレージにこそあり、そのホームストレージに対するインターネットサイドからのユビキタスかつセキュアなアクセスによって、逆にインターネットサイドに対して価値を提供する「Valueの逆流」が必要であると考え、その手段としてのIPv6に注目したわけです。
我々は、ソニーコミュニケーションネットワークさんとSONY垂直統合的な実験を行うとともに、ネットワーク非依存の水平的な環境においても実験を行う必要があったわけです。その点から、今回フリービットさんの行った実験に参加させていただいたわけです。
辻野氏
実際に使われてみていかがでしたか?
A実際にIPv6による未来のユビキタス環境に触れてみて、<コクーン>で自分がやっていることに対する確信をさらに強めました。VAIOや、SO505iとつながって、さらに<コクーン>を取り巻くコミュニティの広がりを感じました。Palmが以前「Palm経済圏」といいましたが、そのようなものでしょうか。
<コクーン>は、単体ではなく、ネットワークサービスである「カモンマイキャスター」と一体化したアーキテクチャー「CoCoon UVN Architecture」を採用しています。単に、ネットワークサービスの為にサイトを立ち上げたのではなく、二つがセットになって協調動作することがアーキテクチャー自体に組み込まれているのです。
今回のサービスは、コードネームとして「カモンマイキャスター for IPv6」と呼ばれていたもので、まさに未来のカモンマイキャスターの雛形といえると思います。
辻野氏
ご自分のTV LifeStyleにどのような影響を与えましたか?
A確実にTV LifeStyleは変わるでしょう。というか、変えるために作ったんです(笑)
今回の実験を通して、更に「<コクーン>との対話」が増えたと思います。
家庭内に、知性を持ったAgentが存在し、そのAgentと対話を行うことによって、そのシステムはさらに成長していく。未来だと思っていたそのような世界をフリービットさんと一緒に「今、この手に出来た」ということ事に興奮を覚えています。
今回の実験はこれからの製品開発のヒントを得る意味でも、とても良い経験だったと思います。
TV LifeStyle 取材メモ
対談風景 辻野氏は、<コクーン>生みの親として「新しいCE機器」の代表的な存在として、メディアなどに登場される機会が増えているが、実は前職はVAIOデスクトップ事業の統括部長をされており「新しいPCの世界」を創ってこられたという経歴をお持ちである。
「次世代のメディアはPCが勝つか、CE機器が勝つか」という点に関して様々な議論が行われているが、その両端を実際に事業構築という切り口で経験されているという点で辻野氏は、「新しいものづくり」を模索する日本にとって極めて貴重なオピニオンリーダーであると感じている。
フリービットは、<コクーン>のネットワーク機能の開発において、辻野氏が「VAIOの世界の次」に狙う世界を実現する為に積極的にご協力をさせていただいた。このような「ワクワクする」プロダクト開発に関与できたことはネットワーク屋としては喜びに堪えない。
「つながる」というコンセプトのもとVAIOデスクトップで、新しいPCの世界を切り開かれた手腕で、どのように新しいCE機器の世界の裾野を広げていかれるのか、目が離せない。
P.S.
昨年、デジタル世代のバイブルともいえるニコラス・ネグロポンテ氏の「ビーイング・デジタル」を読み返してみて驚いた。氏が予言した「未来のテレビのかたち」をまさに<コクーン>は実現していた。
Feel6 Farm 石田宏樹
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